にしじゅん式 ぽんより日記

今日は両方とも理学療法士の見学。

前半は、腹筋や足の上げ下げや腰の上げ下げなど、もはや筋トレ。
あれはホント疲れそうだ。
足首だけの装具を付けて立位保持もやった。
初めての装具だったので、少し痛がっていたので、見ていてハラハラした。
サイズが小さくて合わなかったようだ。

後半は、スクワットの軽いやつや座位保持の足を浮かしたやつをやっていた。
スクワットといっても、先生に左足（麻痺側）や体を支えてもらって、
立位から高くしたベッドに座るのを繰り返すものだが、
座る直前で「まだ座らないでもう1回立って！」とか、
先生も笑いながら厳しいことを言うのでけっこう大変。

今日は毎週日曜日の体重測定。
兄は170cmなのだが、47kgになってしまった。
昨日から、おかゆからやわらかめのゴハンにレベルアップしたので、
少ない量で、たっぷりカロリーが取れるようになるので、
少し体重が増えて欲しい。
兄も、「今、食事が一番がんばっている」と多少無理しているのが心配だが、
この一週間はホントしっかり栄養を摂って欲しい。
今は、ガーナチョコの個包装のものを半かけらをおやつに食べて13kcalだけ補給している。
右側（健側）でしか噛みづらいので、いまは、半かけらが精一杯だが、
ちょっとづつおやつも増やして生きたいものだ。

作業療法士のリハビリの見学。
上着の着替え、ズボンの着替え、靴の脱ぎ履きなど
いろいろな日常動作のリハビリも始まってきた。

看護師や介護職員も、人によって、手伝ってくれる度合いが違っているので、
兄本人になるべく自立させようという人は、ジーっと見ていてくれていて、
最低限を手伝ってくれる。これは兄本人は大変だけど、最終的にはためになるのだ。
逆にさっと手伝ってくれる人は兄本人は楽だけど、結局、兄のためにならないことになる。

家族の方も着替えなどの様子を見てもらって、手伝うコツなどを
在宅時の参考にしてくださいといわれた。

理学療法士のリハビリの見学。
仰向けに寝て、左足（麻痺側）を持ち上げたり、蹴ったりのリハビリ。
けっこう力が付いてきたようだ。良かった。
腰を少し持ち上げる、いわゆるブリッジの軽いやつ、とか、
いわゆるオーソドックスな腹筋とか、もはや筋トレになってきた。
なるほどあれは疲れるや。

今日は作業療法士のリハビリを見学した。

座った状態から縄跳びをまわしながら立つ、というものをしていた。
縄跳びといっても、兄は右手（健側）で縄跳びの持ち手を持ち、
もう片方の持ち手は椅子に重しで止めて、それをまわすというものだ。
でもやってみるとわかるが、これがけっこう疲れる。
最近疲れるといっているのも確かにわかる。

装具をつけずに、立ったり座ったりすることもしていた。
けっこう立てるようになってきた。

母も疲れてくると、高次脳機能障害の人間に向かって
わざわざ言うべきでないことをいってしまうようになってきてしまうので、
先に帰るように決めたら、今日はあるていど機嫌よく帰っていった。
毛虫が道にいるから帰り道が困るとか言っていたがまあ何とかなった。

さて、話がそれた。
作業療法士の方があらためて言ってくれたのだが、
若いからどんどん良くなりますよと言われたので良かった。

今日は面会に少し遅れてしまったら、兄はすごく不安そうに
「来てくれて良かった。来ないかと思った。」
というので、あー昨日のことか、とすぐに思った。

昨日、母が少しさまざまな気持ちを言いすぎてしまい、
兄は1日中、考えすぎてしまい、どうしようもなく悲しかったとのことだった。
母も、兄が軽い高次脳機能障害なのをいまだ受け止められないところもあるのだが、
ちょっと昨日のは言いすぎだった。今日は私1人で行ったので、
いろいろと兄をなだめながら、いつもの明るい兄に戻っていったので良かった。

さて、今日は作業療法士のリハビリを見学した。
ベッドから車椅子への移乗、その際の靴の履き動作などをまずやり、
リハビリルームに到着してからは、寝台を足の付かない高さにまで上げての座位保持、
足のつく高さにまで徐々に下げての足の感覚のテストなど、いろいろやった。
ちょっと時間が余ったので、外を少し車椅子で散歩もした。
兄がリハビリ中に、屋上のリハビリ場には出たことがあるそうだが、
今回は1階から外回りを回ったので、なんか気分が良かったとのことだった。

作業療法士のリハビリ中に左足（麻痺側）のつま先で蹴るというのを見ていた時、
先生が、「お、その調子～」とか言うから調子付けで言ってるだけかと思い、
病室に戻ってから、私の手で兄の左足を触り「ちょっとつま先で蹴ってみて」
といったら、本当にちょっと動いて蹴っているのだ！！
これはすごい！！あれほどうんともすんとも言わなかった足が動き出してきた！！

と、ちょっと興奮した、今日であった。
でも本当に着実に回復していて良かった。

左右に平均台があるところでの、長下肢装具をつけてのリハビリをしていた。
右手（健側）で平均台をつかんで歩いていく。
平均台の端まで行ったら、右手をまず左側の平均台に乗せて、左回りに方向転換。
そうしてまた端から端まで歩いていく。そんなリハビリ。
左脚（麻痺側）はまだ先生に操作してもらうのだが、大分歩けるようになってきた。
母は、あんなもんじゃまだまだ話にならない、と言っていたが。
私は、たいしたもんだ、がんばっている成果が出ている、と思う。

リハビリが終わって、病室で談話しているときに、
母がなんだか急に機嫌が悪くなって、
兄や私に向かって、兄が家に帰ってきたとしても、その先の生活はどうするとか
仕事はどうするとか、母が邪魔なら家を出れば良いのかとか、わけわからないことを言うし、
嫁がいないから、女手が足りないとか、
いとこの家は嫁もいて子供もいてある程度稼いでいるのに、あんたたちはどうするのとか、
まあ、ある意味でいつもの母になっているわけだが、
高次脳機能障害の影響で、少し涙もろくなってしまった兄は泣いてしまっていた。
兄は「泣くと疲れるから泣かさないで」と非常に優しく訴えているのに、
母は一度こういう状態になるとものを一切聞かなくなったり、
話しもしなくなって黙ってしまい、ちょっと困ってしまうのだ。

しかし、元々うちで一番物事を理解できる兄のほうが、
病気になってしまった今でも、母や私よりもしっかりしていて、
母の話をよく聞いて、母をちゃんと理解していたし、やっぱり、まだまだ頼りになる。
私のほうが、母を少し怒らせてしまうことがあるので、しっかりしないとなあ。

最終的には、兄自身も「久しぶりに真剣に家族会議ができたので良かった。」と言っていた。
丸く収まったのは良かったのだが、母は諸刃の剣なところがあるなあ。

今日は、話が大分それてしまったが、母もたまっていたものを吐き出せたようだし、
兄も私もあらためて今後の人生を見つめることが出来たのでよかった。