左脚(麻痺側)に装具をつけて、立つ練習をしていた。
兄の場合は、膝と足首がロックできるタイプで、それを装着してもらって、
右手側の手すりをつかんで、車椅子から立つ訓練をしていた。
けっこう、上手に出来ていた様子だった。
病室で、40分ほど談話して、あっという間に、次のリハビリ時間。
車椅子から、ベッドへの移乗をほとんど1人でする訓練。
右手をベッドについて、前にお辞儀する勢いで立ち上がり、移乗完了。
(少し腰をPTさん(理学療法士)に持ち上げてもらってだが)
しかしこの次に靴を脱ぐのがけっこう難しい。
兄は、今日まで、靴の脱ぎ履きを、移乗する方々にお願いしていたのだが、
自立するには、靴の脱ぎ履きは自分でしなければいけない。
少し前かがみになって(PTさんが支えながら)、右足(健側)は脱げたのだが、
左足(麻痺側)がどうにも難しい。右足や右手を使って、左足を右側に手繰り寄せて、
右手で、左足の靴を脱ぐのだが、バランスがまだ難しいようだった。
左足は今回はPTさんに脱がせてもらった。
つづいて、左足の下に右足を入れて、ベッドの上に持ち上げつつ、
上体を右上腕で支えながら、倒れこんでいく。
こうして、ベッドへの移乗が完了した。
「けっこう上手ですね」とほめられていた。
たしかに、たいしたもんだ。
兄のリハビリを見ていると、
普段、人間はいろいろと大変なことをやっているもんだなと考えさせられる。
当たり前に生活できることに感謝するようになった。